それと平行して、ウクルーは1980年より”脱プログラメーション”のデッサンを行っている。すべての人間の頭脳にしまい込まれた忘れられた記憶にアクセスすることを試みながら、一切の計画をせず、まったくの直感で 描いている。1990年には小公園のシリーズを２m平方のキャンバスの後ろ側に墨で描き始めている
2005年から2009年にかけてヴィルジル·ノヴァリナは、ウクルーの多くの、またユニークな作品にあふれた家をカメラを片手に定期的に訪ねている。この映画はこの個性的なアーティストに全面的に捧げられた最初のドキュメント映画である。ウクルーはこの映画のなかで絵画に対する情熱、ヴラミンクとの出会い、画家名の選択の理由, 読字障害、そして彼の並外れた才能について、思いつくままに率直に語っている。この映画は、子供時代に描いた最初のデッサンから最後の作品まで６０年以上のウクルー創造の世界への旅に私達をいざなっている。
ウクルー回顧展 ドレ美術館 ２００９年
ジャン·オリビエ·ウクルーの作品は1972年６月30日、”現実についての調査、今日の映像、d５、ドキュメンタ５”の大規模な展覧会の開会式において、カッセルのアートの世界で注目された。その７年後、国立現代美術館の館長、ポントス·ウルトンは彼の作品をポンピドゥーセンターにおける展覧会”うりふたつ？”に、チャック·クローズやジョン·ドゥ·アンドレアの作品とともに招待した。ウルトンによって紹介されたウクルーの肖像画は作品の未完成な性格に触れている。確かにそれはまったく輝かしく変貌した現実の観念的なヴィジョンが明らかになる絵画としてのただ唯一の徹底的な観察である。彼自身の告白によれば、ウクルーは立ち止まることを望まなかった。常に続けること、この冷静な洞察の続行、イメージの予見者。昼から夜、光から影へと続く経験と永遠に生きること。後にも先にも到達し得ない意識に生きる画家。もしイメージの再生があるならば、それは表現の峰を越えることであり、外観の多様性や本質でない細部を排出することであり、そして不透明なものをとりのぞくことにある。ウクルーの制作は、結果でもひとつの絵でもなく、絵画一般において、存在の新たな緊張感に向かってゆくことにある。
カミロ·ラカナドレ 美術館およびヴィラ·タマリ美術館におけるウクローの回顧展のカタログよりの抜粋
ビルジル·ノバリナとジャン·オリビ·ウクルー（写真:モニック·ピニェ）
数学と物理の勉強の後、ビルジル· ノバリナ（1976生まれ）は彼自身の眠りを文とデッサン、また他の人の眠りを写真とビデオというかたちで芸術的な探求をすることに打ち込んだ。”夜のデッサンと文”という６冊の本を出版し、フランス、ドイツ、ポルトガル、スペインそしてアメリカで展示もされた。2006年からは眠るという行為さえ、商店、ギャラリーそして美術館などの窓ガラスでの眠りのパフォーマンスというかたちで、彼の仕事の不可欠の要素となった。2002年にはジャン·オリビ·ウクルーとの友情を結び、2005年から2009年にかけて定期的に彼を撮影している。”ジャン·オリビエ·ウクルー、制作から作品へ”は 彼の最初のドキュメンタリーである。それ以前に”眠りのまわりで”（2004年制作、12分）という眠る人々とあくびをする人々だけの一日の展開を描いた短編映画を製作している。
“眠りについての映画サイト”
Site du film Au cœur du sommeil (39', 2016)
ワークス＆プロセスは、ジル·クーデルの経営のもとに a·p·r·e·sプロダクションで製作されている、現代アーチストについてのモノグラフィーのDVDのシリーズである。それぞれのモノグラフィーはドキュメンタリー、映画、そしてアーチストの未発表の資料へのいろいろなアプローチを通して、クリエーターの方法など発見し、把握することを提案している。最初の作品にはダニエル·ブーレン、ファブリス·ハイバー、タダシ·カワマタ、ベルナール·ラレマン、フランシス·アルイス、そしてキムソーヤなどがある。
目次 DVDウクルー
1) ジャン·オリビエ·ウクルー、制作と作品の 成り立ち、2010年 60分、監督ビルジル·ノバリナ
2) ダブルの問題 1996年、12分、監督フ ランソワ·ガルシア
1996年にマン美術学校で開催された”ダブルの問題”と題された、講演課程に際して、フランソワ·ガルシアは、鉛筆でディディエ·モジェールの肖像をデッサン中のジャン·オリビエ·ウクルーを映画に撮っている。
3) デジタルによる脱プログラメーション、2005年、５分、監督 アルバン·ルール
脱プログラメーションのデッサンというかたちのもとでの20年の探求ののち、 ジャン·オリビエ·ウクルーはテーマのアプローチの方法として彼の息子のジャン·クロードの助けのもとコンピューターを利用する。2004年の11月25日から2005年の１月8日までジェンヌヴィエのエデュアール·マネのギャラリーで行われた” デジタル脱プログラメーション”の展覧会において、アルバン·ルールが彼と息子の講演を映画に撮っている。
ワークス＆プロセスのコレクションについてのインフォメーション: www.apres-production.com
DVD ウクルーについてのインフォメーション : www.apres-production.com/edition_hucleux.htm
美術書と映画の国際フェスティバル（FILAF）は2011年に、世界で過去に刊行された芸術的に優れた出版や映画を集め、誉めたたえ、そして賞を与えることを目的として作られた。このフェスティバルはスペインと地中海に近いペルピニィアンの歴史的な中心地で繰り広げられる。この
FILAFはフランス語圏や英語圏のインターナショナルな作品に向けられており、また、現代芸術のプロジェクト、写真、デザイン、現代美術、古美術、建築、ダンス、シネマ、原始美術をも対象としている。
FILAFは独立した組織を持ち、コギト協会によって運営されている。Films en compétition au FILAF 2012 :
Marina Abramovic, The Artist is Present, de Matthew Akers, 102 min, 2011, USA
Orsay, de Bruno Ulmer, 86 min, 2011, France
Mendelsohn’s incessant visions, de Duki Dror, 71 min, 2011, Israël
Charlemagne Palestine, The Golden Sound, de Anne Maregiano, 70 min, 2011, France
Jean Olivier Hucleux, du travail à l’œuvre, de Virgile Novarina, 60 min, 2011, France
Eames, The Architect and the Painter, Jason Cohn et Bill Jersey, 84 min, 2011, USA
Les Authentiques Fausses Têtes de Modigliani, G. Donfrancesco, 53 min, 2011, France/Italie
Léonard de Vinci, la restauration du siècle, de Stan Neumann, 52 min, 2012, France
Gerhard Richter Painting, de Corina Belz, 97 minutes, Allemagne
Festival International du Livre d'Art et du Film (FILAF) de Perpignan, dirigé par Sébastien Planas et organisé par l'association Cogito au cinéma Le Castillet et au Centro Espagnol. Jury 2012 : Xavier Cannone, Fabrice Hergott, Guillaume Houzé et Pierre Thoretton. Présidente d'honneur : Catherine Millet. Invitée d'honneur : Nathalie Heinich.
FILAF d'Or : 金賞: メンデルスゾーンの絶え間ないビジョ ン、ドゥキ·ドゥロール（イスラエル）
FILAF d'Argent : 銀賞: マリニア·アブラヴィック、芸術家は現在、マチゥー·アカース（USA）
Prix spécial du jury : 審査員の特別賞: ジャン·オリビエ·ウクルー、制作と作品の成り立ち、監督ビルジル·ノバリナ （フランス）
Coup de cœur du FILAF : Somewhere to disappear, de Laure Flammarion (France)
Prix d'honneur du FILAF 2012 : Adrian Maben (UK), pour l'ensemble des ses films sur l'art
Plus d'infos : filaf.com
ReelHeART International Film Festival is worldwide independent film festival held every June in Daniels
Spectrum, Toronto, Canada. Daniels Spectrum (formerly Regent Park Arts & Cultural Centre) is a platform for
cultural exchange and collaboration. It is a place where people come to be inspired, to learn, to share, to
create. It showcases artistic talent, acts as an incubator for creativity and a workshop for social and
cultural innovation. There are 13 categories of Competition. Feature and Short Narratives such as: Drama,
Comedy, Black Comedy, Sci-Fi, Fantasy, Film Noir, Satire, Animation, Experimental, Music Videos, as well as
Feature and Short Documentary, Profiles, Underground and more. ReelHeART brings a cultural mix of dedicated
sponsors, media and filmgoers to our events and establishes long-term relationships. This adds to the
cultural and creative exchange from planning stages to launch of every Annual ReelHeART International Film
Festival (ReelHeART).
Created in 2011 by Peter Murfet, Richard Harris, Emily and Christopher Abbott, the Southampton International
Film Festival (SIFF) wants to celebrate the diversity of film culture and to showcase new talents in all
areas of filmmaking. The SIFF likes to facilitate films that show off a huge array of artistic talent
getting their moment to shine on the big screen and connect with an audience. There are four categories:
Feature Film, Short Film, Documentary and Animation.
